食べるは学ぶことだった・・・

教育旅行

2022/02/26

■コロナは昭和の頑固親父？
コロナ禍生活もいよいよ3年目に突入。
なかなか収束の目途もたたないまま、もやもやする日が続きますが、withコロナだからこそ、生きる上で「大切なこと」を再認識できているのも本当なのではないかなあと思います。

例えば、「食べる」ということ。

コロナ禍以前のお食事の席といえば・・・
「みんなでワイワイ盛り上がる」こと「食事中は楽しく会話をする」ことが醍醐味でもありました。
時には、歌ったり、踊ったりといった大変にぎやかなご宴席もあったかと思います。

ところがコロナ禍ではそれがすべて否定されてしまうという状況。

「食事中はしゃべらず、静かに」・・・黙食

が当たり前になりつつある今日この頃です。

街中の飲食店様でも「“黙食”でお願いいたします」というポスターをちょくちょく目にします。

さてこの「黙食」という文字から皆様は何を連想されますか？

これを言ってしまうと年代がバレバレになってしまうのですが（笑）、
筆者は「黙食」という文字を目にする度に、セピア色の昭和時代の食卓風景が目に浮かび、なんともいえないノスタルジーにかられるのです。

食事中にふざけていると
「こらっ！食事中は静かにしなさい！」
「食べながらしゃべるなんぞ、行儀が悪い！」
と親父の怒号が飛び、食べきれず残すと
「お米には神様が住んでいる。米粒を残したら罰が当たるぞ」
と小言が飛んでくるものでした。

昭和のある程度の時代までは、家庭内でもシーンと静まり返った食卓で、雷親父がこのように子供たちに「しつけ」をするのが普通であったわけです。
昭和の頑固親父は、食事という行為も子供たちにとっては「学びと修行の場」と捉えていたのかもしれませんね。
黙って食べると、おのずと食べ物と真剣に向き合うようになるんですね。
一粒の米ができるまでのプロセスを想像したり、料理ってどうやって作るんだろう？など、子供心なりに思いをめぐらしていたことを思い出します。　
それにしても食事が「学びと修行の場」とは堅苦しい話ですね。
でもおかげさまで、昭和ど真ん中世代の筆者も、食事は残さずきれいに食べる習慣だけは身に付きました（笑）。

■「いただきます！」に込める思い
さて、昨年は全国の小中学校様におかれましても修学旅行が複数回におよぶ延期を余儀なくされました。でも秋に入ってからは修学旅行を実施される学校様も増え、当店にも連日、京都に修学旅行で訪れた学生や生徒さんたちをご昼食利用で迎えさせていただけました。

はつらつとした笑顔で来店されるみなさまのお姿に私たちも新鮮な気持ちにならせていただけました。

ご来店いただいたら、まずは検温と手指の消毒をさせていただき、その後、お食事会場へとご案内。全員そろわれたら、学校給食の時と同様、必ずみんなで
「いただきます！」

と手を合わせます。

その「いただきます」の言葉には、「命をいただきます」という意味が込められているのですよね。

一切れの卵焼きにも、ひとつまみのヒジキにも、お芋の甘露煮ひとつにも、お魚の切り身にも「命」があるんですね。仏教の世界では、それらの食べ物の命は「同根」といわれ、その命に差別はないのだそうです。
しかし、私たちはその「命」を犠牲にして食べていかなくては生きていくことができないわけですから
「奪った命を無駄にしません、命をいただいたからには感謝の気持ちを込めて、良い生き方をします」と誓いを立てるんですね。

そう思うと「食べる」こと自体にとても深い意味があると感じられますね。
美味しく食事を楽しめると私たちは自然に笑顔になります。そして、また頑張ろうというエネルギーに変換することができます。だからこそ、食べ物には「命をいただきます」と深い感謝の気持ちを込めることが大切なのですね！
昭和の頑固親父が「食事」を格好のしつけの場と捉えていたこともうなずけます。

■修学旅行はのご昼食は当店で！
今年も、まだまだwithコロナの生活が続きますが、そのような中でも、子供たちの大切な「学び」のひとつである修学旅行は大切にしていきたいところですね。

修学旅行そのものは、1886年に東京師範学校（今の筑波大学）がはじめたそうで、当初は野外軍事訓練と文化財についての学びを深めるために学校の外に出向くというものだったそうです。それが時を経て、軍事色は皆無となり、文化や教養をみんなで外に出て学び、視野を広げ、知識を深めるものへと発展したのだとか。。。
修学旅行とは、日本の大切な「教育文化」なのですね！

そんな王道の修学旅行の行き先としてはこの京都がぴったりです。
神社仏閣や、文化施設など、思い思いの場所をめぐりつつ、昼食はぜひ当店で！とおすすめしたいと思います。
京都のどの観光地からもアクセスがよいので、生徒さまたちも１日の行程を組みやすいのではないかな？と思います。